物置やバイク小屋だけじゃない、小屋以外の需要

物置やバイク小屋だけじゃない小屋以外の需要 小屋を作る

キットハウスを販売していた時に、さまざまな小屋の使い方について相談を受けました。

物置やバイクガレージ、焼肉ハウスなどはご想像できると思います。

カーポートやガゼボ、ウッドデッキ付き、という少し変わった需要もありました。

これらは「壁が無い建物」です。

小屋とは呼べませんね。

コレが意外と需要があるのです。

ただの小屋ではない「壁が無い」ウッドハウスを紹介します。

雪国で助かるカーポート

車庫やカーポートは、朝の除雪が必要なくなり、雪国にありがたい設備です。

PANELHOUSEでカーポートを作って販売したことがあります。

雨や雪からクルマを守ってくれるカーポートは、主に新築される方からご相談をうけます。

雪国にお住いの方はおわかりでしょうが、車庫やカーポートは雪国にありがたい設備です。

朝起きると大雪で、まず、クルマの雪かき…

雪国では頻繁にこんなことになります。

カーポートやガレージがあるとクルマに雪が積もっていません。

スムーズに発進できます。

時間が無い朝に雪かき作業は大変苦痛です。

カーポートのガレージとの違い

カーポートとガレージの違いは何でしょうか?

それは壁の有無です。

ガレージは壁面があるので視界が遮られます。

敷地が狭く感じられるようになります。

カーポートはクルマが無い状態ですと、見通しがよくきいて広く感じられるのです。

壁が無いカーポートは敷地が狭くても広く感じられます。

設計によってはドア開閉が円滑になり、乗り降りがラクになります。

雨の日はとても助かる

雨天時のクルマの乗り降りや、荷物の出し入れ時にカーポートの屋根があるととても助かります。

洗車後の雨でも心配無用です。

真夏の直射日光を遮り車内が高温になることも防いでくれます。

木製カーポートの良いところは木工なので、改良自由度が広がる点です。

金属製と違いカスタマイズが簡単です。

DIYが好きな方でしたら、フックを設けたり、照明を取り付けたりできます。

改良がしやすいのが木製カーポートの利点です。

ウッドデッキ付きの小屋も人気

雨の日でも有効に使えるスペースがある小屋ウッドデッキは、屋根付きが絶対おすすめです。
ウッドデッキは絶対屋根付!

キットハウス開発当初から「ウッドデッキを付けてくれないか?」という要望がいつもありました。

ウッドデッキに屋根があるか無いかの違いは大きいです。

屋根が無いウッドデッキは、ハッキリ言ってあまり意味がありません。

「小屋まわりの整地」と差はありません。

雨の日でも有効に使えるスペースがあるのは有意義です。

小屋に併設するウッドデッキは屋根付きが絶対おすすめです。

屋根の接続は難しい

屋根の接続部分が常時濡れていると、小屋の屋根部分に雨水が侵入することも有り得ます。
増設する時は雨漏りに注意!

小屋完成後に後付けでウッドデッキを増設することもできます。

ただ、問題になるのが屋根接続の雨漏りの心配です。

建物の増築でも屋根の雨仕舞が不良だと、簡単に雨漏りが生じます。

床のウッドデッキは濡れても問題ありません。

しかし、屋根の接続部分が常時濡れていると、小屋の壁内に雨水が侵入することも有り得ます。

もし、後から屋根付きウッドデッキを増設する時は、雨漏りに対する設計をしっかり計画することが大切です。

休屋というガゼボ

ガゼボとは、よく公園などで見かける屋根だけ付いた休憩スペースです。
ガゼボ

公園などで見かけるガゼボとは、休屋などの屋根だけ付いた休憩スペースです。

大きさや形状はさまざまですが、小屋とは違い「壁」がありません。

一部の壁だけがあるタイプもあります。

根強い人気があるガゼボ

ガーデニングや菜園を趣味にする方は、ガゼボやパーゴラに花を飾ったりして、建物が景観の一部となっているのはご存じと思います。

キットハウスの小屋展示場に来場したお客様からの要望で、ガゼボをキット商品化しました。

約10年間の販売棟数は累計で大小60棟は超えていると思います。

ガゼボの需要がこんなにあると思いませんでした。

日影ができる

日影ができることがうれしいガゼボの効果。

ガゼボが重宝される理由として、日影ができることが挙げられます。

菜園や庭園の中で日照を遮れて、くつろぐスペースがあるのはとても快適です。

これからガゼボを建てようと考えている方は、日射の方向により日影を計算しましょう。

せっかく作ってもぜんぜん日除けにならない事だってありえます。

位置や方向、高さや屋根形状を計画すると良いでしょう。

壁がないので構造強度に注意

壁面で強風を受けず吹き抜けるので風圧の水平外力には強いのですが、実際には台風などの強風は真横だけの風とは限りません。

ガゼボでも、積雪地では小屋と同じように積雪荷重に注意が必要です。

縦方向の固定荷重や積載荷重も大切ですが、横方向の水平荷重に対し壁がないガゼボ、カーポートは注意する必要があります。

強風の風圧力や地震力に対しても検討が必要です。

強風で飛ばされることも考えられますので、基礎との固定は強固にする必要があります。

屋根上にのると…

屋根材の取付などで屋根上に上がると、躯体が軟らかく感じる時があります。

壁が有る小屋とは違い、「壁無しは躯体がゆがみやすい」ことに気づきます。

壁面積が少ないと水平方向の外力に弱いのです。

構造計算でも壁の見付面積が大きい方が強いとされます。

ですから、壁が無いと不利になります。

筋交いなどの補強が必要であると実感できます。

壁面を強くする

ラティスは小さな筋交いがたくさん付いているとも言えるので補強の参考に。
ラティスは筋交い

壁面の変形をおさえるために筋交い(ブレース)が使われます。

外部からそのまま見えてしまいますので、何か工夫したいですね。

筋交いをクロスに配置するのが一般的ですが、装飾しながら壁の強化を考えると面白いかもしれません。

ラティスなどは小さな筋交いがたくさん付いているとも言えるので、補強の参考になります。

セルフビルドでも可能なので「デザイン性が良い筋交い」をご検討ください。

強風には強そうですが…

壁面で強風を受けず、吹き抜けるので風圧の水平外力には強いです。

ところが実際の強風は真横だけの風とは限りません。

吹き上げたり下げたり、方向と強弱が複雑に変化します。

ガゼボの屋根を持ち上げられるような強風外力もかかります。

それに対抗するにはやはり基礎との固定は必要です。

カーポートやガゼボに税金はかかるのか?

セルフビルドで建てることも可能なガゼボやカーポートも建築物
ガゼボやカーポートも建築物

カーポートやガゼボも建築物です。

小屋と同様に基礎との固定が課税の焦点になります。

強風に備えためには基礎との固定は必要です。

カーポートなら税金がかからないのでは?

このように相談を受けますが、カーポートも固定資産税の対象です。

増築であっても建築確認申請が必要なことがあります。

建蔽率や防火上の問題が無いかも検査の対象です。

壁が無いと建物に見えませんよね。

しかし、ガゼボやカーポートも建築物という認識を持つようにしてください。

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