予算を作ろう。小屋にかかるお金の話

予算を作ろう。小屋にかかるお金の話 DIYの前に

一生返済するローンはリスクがあり過ぎる…

住宅ローンがかからないDIYの小屋を、いつか作ろうと夢見る方も多いです。

小さな小屋とはいえ、快適な住環境が欲しいものです。

人里離れた山林でDIYして、時々小屋暮らしをしたい…

そんなニーズが小屋を求める方に多いと思います。

セルフビルドなので労賃は無料です。

しかし、資材費のコストはかかります。

予算を無計画ではじめると、どんどん膨らんでしまう事もあります。

予算管理はしっかりしておきたいところです。

3坪くらいの小屋を作るときを想定しました。

それにかかる資材費、全体のお金について説明したいと思います。

材料費4、加工費6

資材の材料費が4割を占める

ホゾ切りなど複雑な加工をして接合部を難しくすると、失敗が多くなり加工箇所が増えます。

さらに組み立て時間がかかります。

小屋を作るには確かに資材を加工しなければなりません。

小屋の原価比率は3坪ほどで、資材費40%、加工費60%といったところです。

資材の費用はもうそれほど下げることができません。

しかし、資材加工費用を設計次第やセルフビルドで下げることができます。

接合部を単純にして加工の複雑さを取り除けば、施工も早くなりコストを下げられます。

  • 木材 22万円
  • 屋根 4.5万円
  • 外壁 2.5万円
  • 金物類 2万円

※ある3坪小屋資材の概算予算配分例

図面を作って設計時に検討

小屋を作る前に図面をつくり、設計時によく検討しましょう。
意外に図面を作らない方が多い

組み立て方法をできるだけ単純にすることが、DIYでうまく仕上げるコツです。

計画段階の設計が大事ということです。

現場で急に工法を変えるのは小屋の完成度を下げます。

セルフビルドする方は図面を作らずに小屋作りを開始する方もいます。

そんな方の多くは完成後に「あそこをこうしておけば…」と後悔しています。

小屋を作る前に図面をつくり、設計時によく検討しましょう。

単純な工法はトラブルが起きた時の修復やメンテナンスも容易になります。

小屋を利用している時も安心です。

ちょっと改良する時も増改築がしやすくなります。

木材資材量を意識しておく

小屋の設計によりますが、木材資材の詳細コスト配分は金額換算で、合板≒ツーバイフォー材という感じでした。

金属製の小屋よりも木製は資材を使う量(材積)が大きいです。

無駄な資材を減らして材料を節約しなければなりません。

材料を減らすことは運搬組立にも好結果をもらたします。

耐力壁の合板や外壁材は使用量が多いです。

資材コストがかさみますので慎重に検討すべき資材です。

設計によりますが木材資材のコスト配分は金額換算で、合板≒ツーバイフォー材という感じです。

だいたい合板とツーバイ材は同じぐらいのコストになるという感じです。

資材費で比率が大きい”屋根”

小屋作りでは屋根資材費が比率が大きい
アスファルトシングルは施工が簡単

屋根の材質を何にするかで小屋全体の資材費用が変わります。

屋根材は小屋全体でかなりコストがかかる資材です。

予算を見ながら屋根をどうするかを決める必要があります。

屋根資材は「資材費+施工費」の二つを考えておく必要があります。

資材費が安いトタンは施工が難しく、葺く技術と工具が必要です。

アスファルトシングルは資材費がやや高価なものの、施工は簡単で特に必要な工具も要りません。

「資材費+施工費」を面積当たりで試算してみてください。

下地の防水シートや断熱材もふくめると屋根資材は安価ではありません。

計画段階でしっかり考えておくことが大事です。

送料に注意しよう!小屋資材のネット販売

コーススレッドや金物類、塗料などネット販売で安いものがありますが、送料に注意。

ドアや窓などの開口部はネット販売で良い商品を安く入手することができます。

小売りしていることが少ない商品もあります。

建具などもこだわりの部材を入手できます。

しかし、合板やツーバイフォー材など小屋に使う木材資材はサイズや重量が大きく、送料がかかるものが多いです。

コーススレッドや金物類、塗料などネット販売で安いものがあります。

送料が高価にならないか注意してください。

ライフラインは、基本的にセルフビルドできない

ライフライン工事はセルフビルドできないことも多い

照明設備や配線などの電気工事は、資格を持つ専門の業者に依頼しなければなりません。

火災のリスクがあります。

ガスやキッチン周りなど設備工事はプロに依頼しなければなりません。

セルフビルドでやるといっても一定の範囲にとどまります。

基礎工事においても配管配線により型枠設計が複雑になることも多いです。

はじめてのDIYにはハードルが高いでしょう。

基礎設計や施工は外注した方が良いでしょう。

ただし、基礎工事の仕上げやシンクの設置、照明器具の取り付けなど、DIYでもできることがあります。

設備工事の見積り依頼時に明細を請求すべきです。

依頼する内容をよく打ち合わせすることが大切です。

費用はあまり抑えられない

上下水道の工事はDIYでできる範囲が狭いです。

そもそも大きくコストを下げることはできません。

ボイラーや電気設備も同じく極端に費用を下げることはできません。

上下水道についてはそれほどコストを抑えることができないことに気づくでしょう。

メンテナンスでも業者に依頼しなければならない事もあります。

いくつかの見積もりをとれば概算費用を把握できます。

設備関連や上下水道はDIYでコストダウンが難しいことを理解しておきましょう。

平屋建てがオススメ

住宅は二階建てが一般的です。

でも小屋をDIYをするなら平屋建てをおすすめします。

平屋建てのメリットは高い足場を設置する必要がないことです。

小屋を作る作業は脚立だけでも進めることができます。

二階建ては屋根や外壁工事でも足場設置が必要です。

高い足場を組まなくて良いという事は、それだけコストがかからなくなります。

屋根や外壁のメンテナンス時にとてもお得です。

敷地に限りがある場合は、土地を有効利用するために二階建てが合理的です。

山小屋や別荘地は敷地に余裕があることが多いでしょう。

そんな場合には平屋建てをおすすめします。

小屋作りは事前に予算づくりを

小屋作りは事前に予算づくりを
何も考えないで小屋作りをはじめる人も多いです…

コストを抑えて小屋を作るのは、完成すると何とも言えない達成感を得られます。

自らのセルフビルドを自慢するとともに、安く仕上げたことを紹介することもできます。

小屋を作るときにかかるお金のことについて説明してきました。

賢く小屋を作るには次のことを意識してください。

  • 資材調達の種別と運搬を細かく計画する
  • 小屋の図面を作る
  • 基礎やライフライン工事はプロに任せる
  • 依頼する工事を細かく分ける

今回は小屋作りで人気が高い3坪程度を想定してみました。

それよりも小さい小屋や大きな小屋は比率が変わることに注意してください。

その他にも塗料や断熱でコストは大きく変わります。

ウッドデッキなどでも資材追加コストが発生します。

セルフビルドする方は計画も設計もなしに、いきあたりばったりで小屋作りを始める方もいます。

無計画ではじめてしまうと余分な資材を買ってしまい、無駄にすることもあります。

反対に足りなくて何度もホームセンターに行くのも、時間の無駄です。

まずは設計しましょう。

設計すれば予算が見えてきます。

小屋作りは意外と長丁場です。

しっかり計画してから開始してください。

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